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いよいよ協力隊に!着任までには数々の壁が…?
(内定~着任編)

  • 2023年2月16日

池田彰子(いけだあきこ)さん

大阪府出身。2022年1月~高知県の協力隊に着任。

約18年間務めた広告代理店を退職し協力隊に。東京から夫婦で移住するも、仕事の関係で南国市と東洋町の2拠点生活がスタート。現在は物部川DMO協議会に所属しながら、マーケティングやWEB・SNS運用を担当。物部川エリアの観光振興に貢献している。

前回の振り返り

・コロナをきっかけに転職×移住へと踏み出す。

・初めての転職活動。陰では旦那さんのサポートが。

・ふるさと回帰支援センターで高知県の移住相談員に出会い、協力隊に応募することに。

Vol.2 内定~移住・着任まで

― 池田さんに訪れた第2の壁、両親の説得。

池田さんが高知県の協力隊に内定した2021年8月、旦那さんも転職活動真っ只中。地方を軸に事業展開している地方共創ベンチャー企業の最終面接を受けていました。全国展開している会社で高知県にも幾つかの拠点があります。すでに池田さんが協力隊として移住することが決まっていたため、面接時に高知配属の意向をしっかりと伝えていたそうです。
面接は無事終了し、後日会社から内定の連絡が。当時新しい拠点として発足した高知県東洋町の新規メンバーとして入社することが決定しました。

晴れて夫婦そろって移住が決まった池田さんご夫妻を次に待っていたのは、両親の問題。
池田さんの職場は物部川エリア(南国市、香南市、香美市)、旦那さんの職場は東洋町。通勤時間などを考慮して別居せざるを得ない状況でした。いわゆる週末婚や別居婚と言われるものです。転職、移住についてはまだしも、さらに別居となると理解してもらえるのか…?ホッとする間もなく、どのように両親を説得するか作戦会議が始まりました。

まずは池田さんのご実家へ。意外にもすんなりと受け入れてもらえたそうです。
ご両親は、池田さんが学生の頃から世界や日本の各所を旅していた姿を見てきたため、観光業界へ行きたいという気持ちは少なからずあるのだろうなと思っていたそう。かつ、広告代理店でのハードな働き方を心配していたため、転職すると聞いたときにはかえって安心してくれたといいます。また、池田さんのお父様も約10年間の単身赴任の経験があり、別居についても理解があったので2人の決断に納得してくれたそうです。

次は旦那さんのご実家へ。旦那さんが長年大企業に勤めていたこともあり、転職について伝えた時は大衝撃。さらに移住や別居も伴うとなると最初は全く理解してもらえなかったといいます。
その後も自分たちの考え方や今だからやりたいことなどについてしっかり話をし、「やっぱり理解はできないですが、そこまで2人が考え抜いたことなら応援します。」と何とか受け入れてもらうことができました。

― 密なコミュニケーションにより、着任前から信頼と安心感が。

夫婦各々の家探しは、コロナ禍で現地へ行くことができず、オンラインを中心に進めることになりました。
池田さんの場合、協力隊制度により大まかな予算と、物部川エリアのいずれかの市に居住するということが決められていました。探し方は以下3パターン。
①勤務先となる物部川DMO協議会に相談して、地元の不動産業者を紹介してもらう
②各市の移住相談員からお試し住宅を案内してもらう
③住宅情報サイトで検索

せっかく田舎へ移住するのだから、利便性よりも田舎ならではの暮らしがしたい!という気持ちもあり、一軒家(平屋)にこだわって、約2カ月もの間家探しをすることに。結果、住宅情報サイトで見つけた不動産仲介会社に依頼をし、2021年11月下旬にようやく理想の家に出会うことができました。現地で内見した後は、役場や物部川DMO協議会の方々が歓迎会を開いてくれたのも嬉しかった出来事だったそう。
「高知の方はすごくオープンで、よそ者を快く受け入れてくれる文化があると聞いていましたが、本当なんだなって。着任前から安心感がありました」と池田さんは振り返ります。

高知から東京に戻った後も、仕事に関する資料を送ってくれたり、定期的に近況を報告しあったりと、役場や協議会の方々はつねに池田さんを気にかけてくれました。そのため、着任前からしっかりと信頼関係を築くことができたことも良かったといいます。
旦那さんの家探しは、空き屋や賃貸物件がそもそも少ない地域で役場の方が事前にピックアップしてくれたため、すぐにオンライン内見をして決まったそうです。

— いよいよ引越し。別居生活がスタート

2021年12月、旦那さんは仕事の関係で池田さんよりも先に東洋町へ引っ越すことになりました。池田さんの着任はその1か月先でしたが、2人分の荷物を一気に旦那さんの家へ運び、そこから池田さんの荷物を物部川エリアにあるもう1つの家に運び出すという流れで進めることに。なんとか引越しを済ませたあと、旦那さんは早々に仕事がスタートしました。一方で池田さんは、ちょうど送別会シーズン真っ只中。引越し後は一旦東京に戻り、ホテル暮らしをしながらお世話になった方々へ挨拶に回りました。この時から既に別居がスタートしていましたが、お互い年末にかけて多忙な日々を過ごしていたこともあり、あまり実感がわかなかったそうです。
その後、年末年始で大阪に帰省し、久々に再会した後、お互い別々の家に帰るときに今まで感じたことのない切なさや不安といった感情がこみあげてきました。

— 協力隊初日、早速ギャップが!?

高知へ戻ると早速協力隊の着任式が行われました。まずは役所関係の手続きを済ませ、その後は職場の先輩と取引先の施設へ挨拶回りに行くことに。
「協力隊あるあるかもしれませんが、初日はいかに顔を売れるかが勝負。地元の方に認知してもらうために町内を一軒一軒まわってご挨拶。というのを想像していたんですね。それなりに初日は私も気合いを入れていたのですが。でも実際は全く違い少し構えすぎていました。広域エリアの担当ということもあったのか、地域を知るために観光スポットや観光施設回りが中心だったので安心したのを覚えています。(笑)」と当時を振り返る池田さん。
いろいろな感情が混じり緊張していましたが、無事に初日を終え、順調なスタートを切りました。

内定~協力隊着任までの流れ

2021年9月   :両親への説明
2021年10月  :家探し(オンライン)
2021年11月下旬:内見(現地)
2021年12月上旬:高知へ引越し&東京でホテル暮らし
2022年1月       :協力隊着任